帰化条件④生計条件

自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によつて生計を営むことができること(国籍法5条1項4号)


この条件は、経済的無能力者が日本人になることで公共の負担になる恐れのないことを要求するものです。

 

「自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産」とは


自分、配偶者又は親族の現金、貯金、不動産、借地権、営業権、著作権等の経済的価値のある財産を意味します。

「生計を一にする」とは、生活資金を共有していれば足り、必ずしも同居している必要はありません。

「親族」の範囲は、6親等内の血族、3親等内の姻族が該当します。

 

「技能によつて」とは


普通に就労することを意味します。

雇用契約、請負契約、委任契約、無名契約を問いませんが、在留資格上適法である必要があります。

そもそも就労するための在留資格ではない留学等での就労は該当しません。

 

「生計を営むことができること」とは


財産や就労で得る所得と支出のバランスが取れていれば問題はありません。例えると収入が10万で支出が5万の期間が続いていればバランスは取れていることになります。

帰化は家族単位で申請することになるので、主な就労者以外の家族(妻や子供等)の場合は、主な就労者の収入により生活が出来ていればよいことになります。

所得については給与明細書、源泉徴収票、確定申告書控え、決算報告書等により証明が必要になります。

支出については水道光熱費、通信費、交通費、家賃などを支払った旨の領収書、通帳記帳、家計簿等により証明が必要になります。

また、よくある噂ですが、財産がそれなりに必要ということもありません。無論、財産がかなりあるとプラス判断を受けることにはなります。

 

緩和装置


以上までの要件を緩和するために以下のような緩和装置が取られています。

①日本国民の子で日本に住所を有するもの(国籍法8条1号)
⇒夫婦の一方が日本人で、その子息が日本に住所があれば、生計条件を不要としたものです。

②日本国民の養子で引き続き一年以上日本に住所を有し、かつ、縁組の時本国法により未成年であつたもの(国籍法8条2号)
⇒日本人が外国人の未成年者を養子にして日本で1年以上居住した場合には、生計条件を不要としたものです。

③日本の国籍を失つた者(日本に帰化した後日本の国籍を失つた者を除く。)で日本に住所を有するもの(国籍法8条3号)
⇒日本国籍を失って外国籍になった者が日本に住所があれば、生計条件を不要としたものです。

④日本で生まれ、かつ、出生の時から国籍を有しない者でその時から引き続き三年以上日本に住所を有するもの(国籍法8条4号)
⇒難民の2世や中国出身の無国籍者の2世等の日本で生まれた無国籍者が生まれてから3年以上日本で居住していれば生計条件を不要としたものです。