帰化条件⑤国籍条件

国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によつてその国籍を失うべきこと(国籍法5条1項5号)


この条件は、重国籍者の法律関係が複雑になることを防止するために、「すべての人が国籍を持ち、各人が持つ国籍は1つのみであるべき」という国籍単一の原則によるものです。

 

「国籍を有せず」とは


在留資格を有する難民や中国出身の無国籍者、及びに、その子孫が該当します。

 

「日本の国籍の取得によつてその国籍を失うべきこと」


日本では日本人が自分の意思で他国の国籍を選択すると日本国籍を失うことになります(国籍法11条1項)。

これと同じで、外国の国籍法によれば、日本の国籍を選択した場合にはその国の国籍を喪失すると定められている場合が該当します。

例えると韓国国籍法は「韓国国民として自らの意思で外国国籍を取得した者は、その外国国籍を取得した時から韓国国籍を喪失する」と定めて、日本と同じ構成になっています。
(但し、韓国国籍で兵役を終えてない37歳以下の男性の場合は少し取扱が異なります(2018年時点))

国によっては国籍離脱に行為能力を要求するとか、母国人にしか保有が許されない資産の処分を要求するとか、兵役を終えていないといけない等の条件を課している場合もあり、母国の法律を詳細に調べる必要があります。また、国によっては他国の国籍を取得しても母国の国籍を維持させるという重国籍を容認している場合もあり、この場合には国籍を失うべき条件を満たせません。もっとも、この場合でも母国において国籍離脱手続きをするか、帰化許可後の国籍選択宣言をする等の対策が考えられます。

 

緩和措置


日本国民との親族関係又は境遇につき特別の事情があると認めるとき(国籍法5条2項)
⇒国籍を失うことが出来ない事情(重国籍や国籍離脱不能等)がある場合であっても、日本人との親族関係が認められる場合、
又は、境遇に特別な事情があることを立証出来た場合には、国籍条件を満たせなくても帰化申請ができるとしたものです。